事例.1

 隣との境に、お爺さんが生前作った古い板塀がありましたが、腐食が激しかったので10年くらい前に取壊し、そのまま放置していました。
 ところが最近になって、お隣が何のことわりもなく、フェンスの垣根を作りました。どう見ても斜めに曲がって、私の敷地に越境しているように思われるので、その旨申し出ましたが、隣は一向に聞き入れてくれません。
 そこで、航空写真を取り寄せ昔は直線だったことを主張していますが、一向に解決しません。木塀を取壊す前に境界標を入れておけばこんなことにならなかったと、現在悔やんでいます。

事例.2

 隣との間に、欅の木が植えてあり、お互いにこの木を中心に何の不安もなく敷地を利用していました。
 この度、家の建て替えを計画し事前に、境界標を設置しようと立会を求めたところ、隣ではこの欅の木は、境界より6尺控えて植えたのだから、境界は私の敷地の方に6尺寄った所であると主張しました。この欅の木は、樹齢40年ぐらいで、父もとっくに亡くなっているし、欅の木を植える前の境界の位置はどこだったのか、どう考えても納得ができなくて、未だに家も建て替えられないで困っています。
 境界は樹木のようなものでは当てにならないことが、身にしみて分かりました。

事例.3

 父が亡くなって、相続財産の分割をするため、畑の分筆登記が必要となり立会をお願いしました。隣のおじさんは健在で毎日耕作をしています。私は市役所に勤めていますので、畑のことはよく分かりません。つまり、お隣との間には世代の違いができました。そのため境界の主張についても自信がなく、父が生きている間に聞いていればよかった、と悔いが残り残念でたまりません。
 境界は、自分で分かっているだけでは十分でなく、子供のためにも永久保存できる標識を設置し、世代が変わっても対応できるようにしておく必要があることがよく分かりました。

事例.4

 家の新築をするため、境界の立会をお願いしたところ、3軒の方は快く応じてくれましたが、残りの北側の家では、私が家を建築すると日陰になるためか機嫌を損ねて応じてくれません。
 たったコンクリートの杭一本のことで仲たがいして、一生お隣と付き合いがうまくいかないことになるとは、夢にも思っていなかったので、こんなことなら早く境界標を埋めておけばよかったと、情けなく思う日々です。「後悔先に立たず」とはよく言ったものです。

事例.5

 市役所から、道路の境界を明示するから立ち会って欲しい、という通知を受け取りました。
 当日立会をしたところ,私の塀の内側まで道路敷きだと言うのです、土地を譲り受けたとき、確かに境界石があって、塀を作ったとはずだと言いましたが、いくら捜しても見つかりません。道路工事のときに、工事やさんが取り除いて元に戻さずそのままにしていたのでしょう。
 せっかく設置してあった境界標を管理していなかったために、とんでもないことになったことを反省しています。

事例.6

 私の父が三年前に亡くなり郷里の宅地(実家)を相続しました。今般、不動産業者からの申入れもあって売却することにしました。
 そこで境界の立会をすることになって帰郷し、実家の土地の関係者である隣接者に立会をお願いしたところ、どうしても西側の所有者の納得が得られず、境界確認書が頂けません。頂けないどころか法外な印鑑代を要求しており、売るに売れない状況です。その原因は、西側の土地の所有者が12年程前に賃貸マンションを建築した時に、基礎工事のコンクリート打設の際に、約30cm程ベースのコンクリートが父の所有地に湧き出したため、当時、父と工事の差し止めでもめたことがあり、当時のことを根に持っているようです。当時は地元の自治会長に仲裁に入ってもらい「建物完成時に境界標を入れる」との口約束ができたとのことでした。ところが、その後境界標は設置されず、父は「何時になったら境界標を入れてくれるのか?」「近所の事だから、裁判まではしたくない」といつもぼやいていました。更に運が悪いことに、自治会長は昨年亡くなられ、他に誰もこの事情を知るものはいないようです。
 今になって、父がぼやいていた時、せめて境界標を入れるように適切にアドバイスできなかった自分が悔やまれます。
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